どれだけ話しても伝わらない

 どれだけ話しても伝わらないことがある。


築地の名前の付いたお店を見て、妄想して、そんなことを思いついた。

実際には、築地→豊洲へ、全ての市場が移転したわけではないようなのだが、この妄想の時は、全て移転したと思い込んでいた。


都の担当者:「築地→豊洲へ市場を移転します」

市場関係者:「いや、移転すると、築地の旨い魚というブランドイメージが変わる。豊洲の旨い魚といっても、ピンと来ない。そして、築地市場直送という文字を看板に書いている店は、全部書き換えないといけない。問題ばかりだ。移転しなければこのような問題は起こらない。物事は問題が起こらないように進めていくべきだ。よって、移転はやめてくれ」

都の担当者:「いや、移転しないと、老朽化や土地の問題など、色々あるんですよ。例えば…」

市場関係者:「いや、そういう話はよく分からないから、そっちでうまいことやってくれ。それがあんた達の仕事だろ」


市場関係者は、考えている範囲が築地市場のみ。

都の担当者は、考えている範囲が築地市場+その他諸々。


市場関係者は、都の担当者が考えているその他諸々を理解していないし、理解しようともしない。

そして、都の担当者は、市場関係者の理解を得られない。

戦略を立てて、市場関係者の理解を得るよう努力するか、権限のある所に頼って強行することになろう。


単なる妄想であり、実際には、こんな会話は行われていないと思うのだが、どれだけ話しても伝わらないことがあるという過去の記憶を思い出したので、この記事にメモしておく。

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